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晩 銀白にかぶさり 秋分
風鑼 そのひびきを雲夜にひそめ
まもなく 野分の撥は下ろされん
浄夜をこれまでいくつ聴いてきたのだろうか
ブーレーズが模範か いや バレンボイムのほうがよい
箱にかくれたストリングスのほこりをはらうように
いつかをおもいだす・・・しかし原石の美はけがれない
夏の午後への耽読
屋根瓦のうえに 夜はおりる
星の欠片に 足を滑らせる
瓦のした 土漆喰が初めて浄められた夜を知ったとき
わたしは地上の子でしたと 梁の甍にいう
鬼の情けとはなんだ おなじ土にいながら
業火の洗礼を浴びたか否か
さよう わたしだけが 素のままだ
弓の弧がなだめ
アルノルト・シェーンベルクは昼の窓をとざした
ふりむいて 刮目せよ と...
2019.10.07 00:14:04 - コメント